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Channel: はぐれベジ ・ 貧乏派
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あの世の居心地はどうかね?

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飲み屋で昔の自慢話をしすぎると
ママから嫌われます
 
作り話でもない限り ドラマティックな事柄を大量に経験している人なんて
滅多にいるもんじゃあ ありません。
 
当然 同じ話ばかりになる
 
興味深く聞いてくれるのは最初だけ
 
 
年寄りというのは
何万回と同じ話をする生き物です。
 
何度同じ話をされても
「うんうん」と聞いてあげられるスキルがあれば 
貴女はママとして一流です。

すぐにスナックでも開店させなさい。
 
 
 
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さて 久々のブログ更新は料理ではなく
「飲み屋で嫌われる自慢話(ヘロヨンの父編)」です。

「ある意味 これも歴史の1ページだよな」
と読み流してくだされば幸いです。
 
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太平洋戦争中 アメちゃんは 国際法で禁止された機雷を大量に日本近海にばら撒きました
 
 
当時のアメリカの機雷は三種類
磁気機雷は 船の発する磁力線で爆発
水圧機雷は 船が通った時の水圧で爆発
音響機雷は 船のスクリュー音で爆発します
 
そのうちの 水圧機雷 音響機雷は時間が経つと無力化するのですが
磁気機雷だけは無力化せず 戦争終了後も そのまま勝手に活動を続けます。
 
でもって終戦後
「タクサン撒イチャイマシタヨ コレ ドウシマショウカネェ~~」てな事になりまして
お鉢が回ってきたのが 旧日本海軍(海上保安庁管轄)。
 
 
後片付けは「日本人で勝手にやっときな」って事です。
 
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機雷を処理する船を「掃海艇」といいます。
名前は鳥か島(瀬戸内海の小島が多い)の名前で表示
磁力に反応する機雷の為 船は木造
当時の日本の木造船技術は世界でも群を抜いていて
尚且つ その機雷処理技術は どこの国も真似できないものだったそうです
 
イメージ 1
うちの父のチームは6艇
 
野球のダイヤモンドのような形の隅にブイが付けられ
2ノットて航行
15秒おきに 電流の方向を変えながら 機雷を爆破
 
その領域を同じように5回通過して その後 鉄の試航船で安全を確認して初めて「安全領域」として海上保安庁に通達
それによって日本の海図の修正が成されました。
 
ワシの父は そんな仕事をやっていたワケです。
 
 
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終戦後 食いブチ減らしで自転車屋に丁稚に出され 当然ながらヒドイ目に合わされ
そこから逃げ出したい一心で
官報の「乗務員(炊事班)募集」に応募したら ラッキーな事に合格。
「神なんて信じちゃいないが あの時ほど神に感謝した事はない」と よくこぼしていました。
 
 
 
 
そんな事をやっているうちに ちょっとだけ月日は流れまして
 
 
1950年 朝鮮動乱(朝鮮戦争)が勃発。
 
 
 
駐留アメリカ軍がすべて出払ってしまい日本国内の暴動を抑える機関設立が急務となりました
マッカーサーと吉田茂が設立した 「事変・暴動等に備える武装治安警察隊」
警察予備隊(National Police Reserve)の誕生です。

陸上隊(今で言う陸上自衛隊)はアメリカ軍に変わり日本で起こる暴動を抑える役割
旧海軍(今で言う海上自衛隊)は まぁそのまんま海軍作業継続。
 

 
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ある時 下関のよしみから70艇の掃海艇の出航命令が降りました
「なんだろう?こんなに一斉に出航なんて・・」
イメージ 2誰ひとり 作戦を知らされぬまま出航
 
陸を離れてしばらく経った後
 司令船に向かって
もやい銃で書簡が届けられました
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そこには
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 4
 
それはつまり
「北朝鮮にアメリカ軍が上陸する為の海路を作れ!」という事です

 
 
 
それはマッカーサーと吉田茂 保安庁長官の三人しか知らない超極秘任務でした。
(厳しい箝口令の為 秘密がもれないように陸地を離れてから乗員に伝えられたという訳です)
 
なんてったって九条作っちゃったからね九条(笑)
 
作った時点で 作った本人に
いきなり破られちゃうような憲法なんだよ九条ってのは(笑)

 
 
九条はさておいても
まさかここで自分たちが戦争に突入するとは誰も考えていなかったわけです
 
「嫌だ!命令は聞けない」と引き返した2艇の掃海艇の隊員は全員監禁
船長は二人共消息不明になりました うひー
 
 
 
 命を投げ売ってまでも九条を守り通した二人の冥福・・・じゃなくて幸あれ(^^;)
 
 
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イメージ 3北朝鮮の機雷は 単純な接触機雷
風船のようなブイに鉛の棒が5本立ち 
その棒の中に薬品が入った試験管が入っており
船が接触すると試験管が折れ
中の液体が火薬と接触し爆発します。
 
地引網のようなものを引きながら掃海
爆発しないものはキャベリー50(マシンガン)で掃射。
 
 
父は気ままなひとり者の為
自分の死に対して結構ニュートラル
人の嫌がる掃海作業を嬉々として行う変わった人だったようです

そんな父が「炊事班が足りない」という理由で キジからイワツバメに移った途端にキジが触雷 沈没

ついさっきまで寝食を共にしていた仲間たちが沈んでいくのを見ながら
「自分は何をやっても死なないのに 死にたくない人間ばかり死んでいくなぁ」と つくづく思ったそうです。
 
 
 
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そんな父も 実に簡単にコロッと逝ってしまいました。
 
 
多分心不全でしょう

7月29日夜 家に戻ったら まるで眠っているがごとく あっけないほどに。。。。
 
 
その前の日まで普通に笑って話してたのにねぇ。。(^^;)
 
この父の自慢話は 機会を見て いつか書いてやろうと思っていたのですが
遥か昔の事とはいえ とりあえずは極秘任務。
ひょんなことから父に迷惑がかかる可能性もあったので 書けなかったのよ。

逝っちまったらもう迷惑はかからないだろうからね(笑)
 
 
 
 
 

なんか尻切れトンボな記事になっちまったが許せ(^^;)
 
 
あ 気がつけば丁度35日だな。。。
 
 

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