毒キノコはおもしろい
勉強しておくに越したことはないぜ
何故か?って 知りたいかい?
毒キノコなんてそのあたりにいくらでも生えているからさ。
食うと あんなになる毒 こんなになる毒
その知識が どのように役に立つかは 知る者の人間性にかかっているのさ
一口に毒といっても色々な種類、特徴がある。
シロタマゴテングタケ等
肝臓と腎臓をブッ壊す系(アマニチン、ファロイジン、ジミトリン)は症状がひどい
食後6時間から24時間程度でコレラ様の下痢,嘔吐,腹痛
数日後から肝臓肥大,黄胆,胃や腸からの出血,内臓細胞破壊・・と北斗神拳で秘孔を突かれたような症状が起こる。
致死率が高く 生き残ったところで肝腎障害は一生付いてまわるという 絶対に手を出してはいけないタイプの毒である。
ヒトヨダケ等
自律神経を狂わせるタイプの毒(コプリン ムスカリン系)は 通常は食べても発症しないが酒とセットになると症状がでる
夕食に出して 旦那だけに酒を飲ませると 途端に奴だけ悶え苦しむという寸法だ。
大丈夫 死にはしない。
宿六に罰を与えたいとは思った時は・・じゃなくて 決してそんな事をしてはいけないぞ。
幻覚の見える系の毒(イボテン酸 サイロシン)は 食べると楽しくなるので喜んで食う人間もいるが
種類によっては持っているだけで逮捕されるので注意が必要だ。
種類によっては持っているだけで逮捕されるので注意が必要だ。
黙って旦那の車の中に忍ばせておけば 職務質問を受けた際に面白い事が起こる
しばらく家に帰って来れない位ならいいが 一歩間違うと職を失う。
家族が路頭に迷わない程度に気を付けよう。
ちなみにイボテン酸は 味の素の数十倍のうまみ成分を有する為
旦那に食わすのは少しもったいない気分になってしまうかもしれない。
旦那に食わすのは少しもったいない気分になってしまうかもしれない。
マニアとしては一度は食してみたい毒ではある。
そんな色々な毒キノコの中で
ワシが一番 恐ろしいなと思うキノコはドクササコである
症状は実に業が深い
焼け火箸で刺されるような激痛に1ヶ月程 うおおんうおおんと
のたうちまわる事となる
その痛みは想像を絶し 気がふれたり 自ら命を絶った者もあるそうだ。
しかも 痛み止めが全く効かないというおまけ付き(モルヒネでさえ効果なし)
今のところ毒成分は不明。つまり検査しても毒は出ないという事。
怖いだろ怖いだろ。。
つまり
大きな病院でも原因はまずわからないというわけだ。
おまけに発症するのが食べてから一週間後と無症状期間が長期にわたる故
刻んでギョーザか何かに混ぜ込まれ その人にキノコを喰ったという意識がなければ
余程の毒マニアでないかぎり原因究明は不可能だろう
刻んでギョーザか何かに混ぜ込まれ その人にキノコを喰ったという意識がなければ
余程の毒マニアでないかぎり原因究明は不可能だろう
死なないし
ほぼ完全犯罪系の毒だけど
ほぼ完全犯罪系の毒だけど
間違っても黙って旦那に食べさせちゃあ いけないよ いけないよ。
夫は妻が竹林に入った次の日の食卓にキノコが並んだら要注意だ
ということで 今回はフジウスタケである。
この得体のしれない まるで地獄から来たラッパのような奇怪なキノコ
指を中心に突っ込むと 二度と抜けずに強烈な酸で消化されてしまう・・と言われれば信じる人もいるかもしれない形状。
まぁ当然 毒キノコである。
胃腸症状型 喰うと腹を押さえて少し苦しむ程度の毒。
食後30分~3時間で症状が現れる。
ノルカペラ-ト酸が抽出され,これが中毒原因物質ではないかと考えられている。
たまにをコレを喰ったというレポートを見ることがあるが いまいちリアルを感じない。
喰ったというだけで その内容に味の繊細性を欠くのだ。
毒だから 恐怖と不安の為 ゆっくり噛んで味を楽しむ余裕がないのはわかるが
キノコマニアっていうのは うまいまずいくらいは気にするが
キノコマニアっていうのは うまいまずいくらいは気にするが
微妙な味とかはあまり興味を示さない人が多いようだ
「俺は喰ったんだよそれを」という事だけが重要なのかもしれない。
せいぜいが「イカのような食感で味はない」程度の感想しか見かけないのは非常に残念。
しっかりした味の質を伝えてくれる人
調理過程をレポートする人間は未だに皆無に近いのである。
ということで
まぁ茹でこぼして喰う地方もあるらしいから大丈夫だろう(笑)
まずは 表面のボコボコを削り取る
指で にゅっ にゅっ。。。。
赤魚の煮死体の表皮のごとく ぬるりと簡単に剥がれ落ちる。
すると その下から 生娘のような白い肌がのぞく
はあはあ
その後は 定石どおり茹でこぼす。
茹でることで毒成分であるノルカペラ-ト酸が無くなるらしい。
うむ これで大丈夫なはずだ。。。
色々と調理をしてみたいところだが
味を知るために そのまま食べる必要があるだろう。
食感はイカに似るという話だから 生姜醤油で喰うのがいいだろう。
もしうまくいけば ベジイカ握り寿司も夢じゃないって事だ。
何も言わずに握ってあげて みんなで腹を押さえ
もだえ苦しむのもまた おつなものだろう。
うむ、、、食感は イカというより貝に近い
アオヤギのあのヒロヒロした所の雰囲気である。
ベジイカ握り寿司からベジカイ握り寿司に進路変更した瞬間だ
そのまま軽く噛んで呑み込めばまったく違和感はないし
美味しいと感じるかもしれない。
江戸っ子なら仕事に行く前にパクッと口に運んで呑み込んで「てやんでぃ」と手鼻をかみながら楽しむには良いキノコかもしれない。
だがこれは食レポートである。江戸っ子レポートではない。
だから 噛み続ける・・・その繊細な味を見極め 後世に伝えるために。。
・・・
噛んでいると微かな苦みを感じる。。
あまり うれしい感じの苦みではないな、、、
ゴーヤのような清々しい苦みではなく
苦い風邪薬を飲んだ時のような嫌さかげんがある。
・・・・
それだけではなく 酸っぱいのだ
その酸っぱさもやはり 舌に残るいやな酸味だ。
そういえば このタケの毒成分はノルカペラ-ト酸。。。そうか この酸味が毒成分なんだな(笑)
毒の味 毒の味なんだな。。。これ。。。
ワシはまさに今 ノルカペラ-ト酸の味を知る男なんだな。。。
うう なんか そう思うと おなか痛くなってきたような。。。
結局 腹痛にはならなかったんだけどね(笑)
よいこは マネしないでね。
はい 今日はこれでおわり